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生成AI CopilotとGoogle Geminiで年末までの残り営業日数を調べてみた

はじめに

この記事では、生成AIとの対話を通じて得た経験を共有します。具体的には、「年末までの残り営業日の日数」を調べるというタスクをCopilotとGoogle Geminiに依頼し、その結果を比較します。

Copilotとの対話

まずはCopilotに「現在から今年の年末までの残り営業日の日数を教えてください」と尋ねました。しかし、Copilotの回答は以下の通りでした。

申し訳ありませんが、私の情報は2021年までのものであり、現在の日付や営業日数を直接計算する機能はありません。ただし、インターネット上には2024年の営業日カレンダーが提供されているサイトがあります。これらのリソースを利用して、現在から年末までの残りの営業日数を手動で計算することが可能です。ご自身で計算する際には、祝日や会社の休業日を考慮に入れることをお忘れなく。ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。よろしくお願いいたします。

2024年の営業日カレンダー https://www.bing.com/search?IG=ACE382A7F0D14DD3B174E688A839FBE8&IID=SERP.5030&cw=1872&ch=958&dissrchswrite=1&lightschemeovr=1&kseed=10000&SFX=7&partnerId=bingchat&tone=Precise&q=2024%E5%B9%B4%E3%81%AE%E5%96%B6%E6%A5%AD%E6%97%A5%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC&iframeid=68f9ae0e-b1fd-40a0-b2eb-8b5685ef8d81

Google Geminiとの対話

次に、Google Geminiに同じ質問をしたところ、以下のような詳細な回答を得ることができました。

Google Geminiで営業日の日数を数える

2024年12月31日までの営業日数を計算するには、以下の情報が必要です。

  • 基準となる平日: 土曜日と日曜日を除いた平日を基準とします。
  • 祝日の扱い: 国民の祝日は、営業日としてカウントするか、除外するかを選択します。

以下の2つのパターンで回答します。

パターン1:国民の祝日は営業日としてカウントする場合

この場合、2024年6月10日から12月31日までの営業日数は、129日間となります。

計算式は以下の通りです。

= NETWORKDAYS(開始日, 終了日)
= NETWORKDAYS(2024/06/10, 2024/12/31)
= 129

パターン2:国民の祝日は営業日としてカウントしない場合

この場合、2024年6月10日から12月31日までの営業日数は、124日間となります。

計算式は以下の通りです。

= NETWORKDAYS(開始日, 終了日, [休日リスト])
= NETWORKDAYS(2024/06/10, 2024/12/31, {"2024/09/23", "2024/10/14", "2024/11/03", "2024/11/23"})
= 124

ご参考情報

上記の情報に加え、ご自身の会社の休業日等があれば、更に正確な営業日数を計算することができます。

Geminiの回答の評価

Geminiの回答した年末までの残り営業日数は、125日です。ざっと頭で計算した場合、月の営業日が20日程度と考え、7~12月の6カ月で120日。しかし、6月はまだ残りが15日ほどあるはずです。120+15=135日。これから残り半年で祝日が10日もあるんでしょうか?何かおかしいような、しかし正しいような気もします。

営業日数計算ツール

営業日数計算ツールを使って、営業日数を確認しました。

keisan.casio.jp

2024年6月10日~2024年12月31日の間で、初日を含めた場合、営業日数は141日でした。つまり、Geminiの示した125日は間違っているということです。

祝日一覧

Geminiの挙げた祝日一覧は、インドのNSE(国立証券取引所)の物でした。そもそも引用元の情報が間違っていました。

正しい日本の祝日一覧を国民の祝日について - 内閣府で確認しました。

以下が令和6年(2024年)の国民の祝日・休日の一覧表です:

名称 日付 備考
元日 1月1日
成人の日 1月8日
建国記念の日 2月11日
休日 2月12日 祝日法第3条第2項による休日
天皇誕生日 2月23日
春分の日 3月20日
昭和の日 4月29日
憲法記念日 5月3日
みどりの日 5月4日
こどもの日 5月5日
休日 5月6日 祝日法第3条第2項による休日
海の日 7月15日
山の日 8月11日
休日 8月12日 祝日法第3条第2項による休日
敬老の日 9月16日
秋分の日 9月22日
休日 9月23日 祝日法第3条第2項による休日
スポーツの日 10月14日
文化の日 11月3日
休日 11月4日 祝日法第3条第2項による休日
勤労感謝の日 11月23日

つまり、6月10日以降では、国民の祝日は10日あります。

NETWORKDAYSで検算する

Geminiの示したNETWORKDAYS関数を使い、自分で営業日の数を計算しました。

Geminiの示した計算結果はこちらですが、これは誤っていました。

= NETWORKDAYS(開始日, 終了日, [休日リスト]) = NETWORKDAYS(2024/06/10, 2024/12/31, {"2024/09/23", "2024/10/14", "2024/11/03", "2024/11/23"}) = 124

GoogleスプレッドシートExcelでは、日付を別のセルに書いて、セル参照でNETWORKDAYS関数を使ったほうが簡単のようです。

= NETWORKDAYS(開始日, 終了日, [休日リスト]) = NETWORKDAYS(B1,B2,B17:B26) = 141

NETWORKDAYS関数を使い、自分で営業日数を計算した。

NETWORKDAYS関数を使った結果も141日となり、正しい年末までの残り営業日数は、141日ということが分かりました。

やってみた感想

  • 思わずGoogle Geminiを利用開始してしまいました。ChromeではすでにGoogleアカウントにログインしているので、Geminiを始めるのは簡単でした。
  • Copilotの回答と比較して、Geminiは自分での計算の仕方の案内もあり、良い回答だと思いました。
  • しかし結局、Geminiの出した結果も誤りだと分かりました。
  • 辛うじてGeminiは導出過程も示していたので、自分で検算することができました。これはいい機能だと思いました。
  • Geminiの回答には誤りがまだ多いという印象を持ちました。
  • 生成AIの回答は、一見正しいように見える場合でも、しっかり間違っていることがあるため、注意が必要ですね。